笠原塾塾長の最短合格会議

高校を中退後、偏差値を81まで上げて早稲田に合格。 講師として高校受験第1志望合格率100%、大学入試6年連続第1志望合格率100%を達成しました。 その方法論の全てをこのブログでお伝えしていきます。

受験参考書・問題集の最も効率的な学習方法

こんにちは。塾長です。

 

今回は、「受験参考者や問題集の最も効率的な学習方法」について記述します。主に英語、現代文、社会系科目などの文系科目に焦点を当てた学習方法を紹介していきたいと思います。

多くの受験生は学習の手順として、「受験参考書」を読み込み、ひと通り内容を理解しインプットしてから「問題集」の学習に取り掛かると思います。すなわち、受験参考書→問題集の順番で学習することこそ効率的だと考えていると思います。

 

しかし、知識がそれほどない段階で「受験参考書」を読み込もうと思っても、時間ばかりかかって、頭に入ってこないという経験をしたことがありませんか。多くの受験生はここで挫折をしてしまい、分厚い参考書を読み込むことをやめてしまいます。

 

途中で挫折し、投げ出してしまうことには理由があります。それは、多くの受験生には気合いや根性が足りないからではありません。学習の手順や方法が間違っているからなのです。

それでは、正しい学習の手順や方法とはどのようなものなのでしょうか。

 

まず、正しい学習の手順についてですが、「問題集」を先に解いてから、「受験参考書」を読み込むという手順を踏んでください。「問題集」を解きながら、ある程度の知識を頭に入れた後に「参考書」を読むようにしてもらいたいのです。問題集を解くことで得た知識があれば、その後スムーズに受験参考書の内容を頭に入れることができます。したがって、問題集→受験参考書という手順こそ重要になると言えます。

 

次に、正しい学習の方法についてですが、問題集を解く際には、「1秒考えたら答えを見る」ということを基本にしてください。知識が無い段階でじっくりと考えても時間の無駄です。例えば、「元大関栃東の得意技と言えば?」と質問されて答えられる人は少ないと思います。正解は「いなし」ですが、この質問に対しじっくりと考え続けたとしてもほとんどの人が答えられない理由は、大相撲に関する「知識」がないからです。反対に、「知識」があれば質問に対して「いなし」と答えられるだけではなく、「いなし」とはどのような技なのか、「いなし」がどのような場面で、どれほど効果的な技なのか、力士としては小柄な栃東にとってどのような意味を持つ技だったのか、ということなどを簡単に思考することができます(当然、言葉にのせて、表現することもできます)。「知識」があれば「思考」ができるのです。深く「思考」ができれば、簡単な問題から難度の高い問題まであらゆる問題が解けるようになります。深い思考をするためには、知識が必要不可欠です。知識が無いにも関わらず、深い思考をしようと思っても、それは不可能なことなのだと言えます。問題集を解く際に、知識が無い段階からじっくりと考える習慣は直ちにやめましょう。1秒考えて答えが思い浮かばなければ、すぐに答えを確認し、その答えを覚え込んでください。

 

1冊の問題集を2周〜3周やり終えた頃には、一定の知識が身についているはずです。問題集1冊の学習をひと通り終えた後、参考書の学習に取り掛かってください。驚くほどスムーズに内容が頭に入ってくると思います。「これは問題集で1度勉強した内容だな。改めて知識を整理できるな。」「こっちは問題集には載っていなかった、初めての学習内容だ。この部分は重点的に肉付けをしよう。」などという感想を持つことができると思います。参考書を使って勉強する意味とは、理解を深めたり、知識をさらに細かく身につけたり、頭の中を整理させたりするところにあります。問題集を1冊仕上げた後に参考書の学習をすることは、非常に大きな意味があり、なおかつとても効率的な方法と言えます。

 

参考書を1冊読み終えたら、問題集の学習に戻り、再度同じ問題を解き直すことをオススメします。さらに定着度が増します。そして、もっともっと学力を伸ばしたい場合には、2冊目、3冊目と複数の問題集を解きまくってください。文系科目の場合、1つの答えに対して、多数の問題をつくることができます。例えば、「小野妹子を隋へ派遣し、国交を開いた人物は?」という問題に対する答えは「聖徳太子」ですよね。また、「冠位十二階や十七条憲法を制定した人物は?」という問題に対する答えも同様に「聖徳太子」です。すなわち、「聖徳太子」という1つの解答に対して、複数の問題の出し方ができるわけです。ここで大切になってくることは、この「複数の問題の出し方」のパターンをどれだけ知ることができるかということです。そのためには、問題集を複数冊解くことが最も効果的な学習方法になるのです。

問題集を複数冊解き終えたら、最後の仕上げとして参考書を再度読み直すことができると理想的です。

 

ここまでの手順を改めて示すと、

問題集(1冊目)→参考書→問題集(1冊目)→問題集(2冊目)→問題集(3冊目)・・・(複数冊解く)→参考書

となります。

 

参考書や問題集を使った学習を進めていく上で意識すべきことは、完璧主義には陥らず、スピード感を持ってどんどん先へ進めていくということです。立ち止まったり、考え込んだりして、だらだらと1つの問題にこだわってしまってはいけません。問題集1ページ進めるために1時間かかってしまうなどという勉強法は明らかに非効率です。

 

理解や知識の度合いが少々足りないと感じても、とにかく前に進んでください。そうすることで、「やってもやってもなかなか終わらない」というストレスから抜け出せるだけではなく、「1冊の参考書や問題集を何周も何周も繰り返し学習すること」ができます。この「繰り返す」作業こそ、知識の定着や理解を深めることに繋がり、学力を上げる上での重要なポイントになります。

 

ぜひ、このブログを参考にして、効率的な学習方法を身につけ、最短で最大の成果をあげてください。

 

塾長